強引な君と甘い恋
◇女子生徒会
放課後になり、先生からの頼み事を終わらせたあたしは、鞄を持って一階に降りた。
思ったよりも時間がかかっちゃった。
急ぎながら向かうのは下駄箱ではなく、教員室を越えた先にある生徒会室。
あたしは帰る子たちとは逆流して、生徒会室まで着くとガチャッとドアを開けた。
「あら、美春。随分遅かったわね?」
ドアを開けると、中央にあるテーブルを挟み、彰とあやめが向かい合わせにソファーに座っていた。
彰は入って来たあたしに顔を向けた。
「ちょっと、先生に呼ばれちゃって」
あたしがこの生徒会室に来たのは、あたしが生徒会に入っているから。
あ、正しくは¨女子生徒会¨ね。
彰が会長、あやめは副会長、真冬ちゃんが書記であたしは会計。
他にも一年生がいるけど、今日は来てないみたいだね。
まぁ普段は彰が放送で呼び出さない限り、集まらないんだけど。
いつもあたし達は放課後になると、生徒会に来てまったり過ごすんだ。
「真冬ちゃんは?」
真冬ちゃんだけいないことに気付き、ドアを閉めながら聞いた。
「あぁ、今日は用事あるって帰ったよ」
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