強引な君と甘い恋



叫びながら入って来たあやめに頭を抱えた彰、そしてその後ろには真冬ちゃんもいる。


良かった、三人とも来た。


蓮くんはあやめの姿が見えた途端、すごいスピードであやめに飛び付いた。


「うッ!離せ、蓮!」


「いーやぁ!」


あやめが剥がそうとしても蓮くんは全然離れない。


わがままな駄々っ子みたいだな、蓮くん。



「ドアの前で邪魔よ」


彰が言っても蓮くんは離れようとせず、むしろもっと抱きついてる。


彰はギロッと睨んでからソファまで来た。


「どこ行ってたの?」


「先生に呼び出されたのよ、あやめと真冬は」


聞くと、彰はふぅっと息を吐いてからソファに座った。


え、何かしたっけ?二人。


「宿題出さないから」



あー、二人とも宿題嫌いだもんね。


「彰に教えてもらいながら提出したの。そしたら遅くなっちゃった」


「そっか」



真冬ちゃんもあたしの隣に座り、あやめは息を切らしながらドサッと座った。



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