強引な君と甘い恋



「最悪」


あやめは息を整え、ボソッと言った。


「蓮くんってあやめの友達だったんだね」


あやめに紅茶を差し出しながら言った。


するとあやめは紅茶を受け取りながら眉をキッと上げた。


「はぁあ?友達じゃない。こいつが勝手にくっついてくるの!」


「そうそう。僕は友達じゃなくて、あやめちゃんのこいびっ…った!ひどーい、殴ったぁ!」



見事あやめの鉄拳が蓮くんの頭にヒットした。


あらら。蓮くん大丈夫かな。あやめの力は相当強いからな。


「んもう、照れちゃってぇ。そういうの照れ隠しって言う…んぎゃあ!」



…どうやら大丈夫そうだね。


二度も鉄拳をくらったのに関わらず、何が嬉しいのか始終ニコニコしてる。


「可愛いな、あやめちゃん」



今の言葉で逆にあやめがダメージを受けたみたい。


ソファの上で「もうやだ」と繰り返し言っている。


恐るべし、蓮くん。





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