強引な君と甘い恋
「……」
あたしは目をゴシゴシこすった。
嘘だよ。これは幻覚!ぜったいに幻覚っ!
そう願って、またそっと目を開けた。
「…っ!う、うそだ!」
また目を開いたあたしの目には、先ほどと同様、男の子の姿があった。
…不審者?泥棒?
あたしは恐る恐る寄りかかっている男の子を見た。
紺色のズボンに緩く結ばれた藍色のネクタイをしている。
制服を着てるから、やっぱりここの生徒だ。
意図的に入ったのかな?
それとも、間違って?
それでも、入ってはいけない場所に入ったんだから、校則違反なのには変わりない。
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