二択(君だけ)
「佐山くん?」

初めて、彼女から話しかけられ、

私の名前を呼んでくれたことが、

私は嬉しくて嬉しくて、

たまらなかった。



先生!


私のすべては、彼女なのです。


私は、私は、


私は、私は、



女性との付き合い方を知りませんでした。


だから、

毎日、彼女と話し、

彼女と帰り、

彼女と過ごしました。


高校三年間は、

彼女の姿しか思い出がありません。



だけど、付き合ってはいませんでした。

なぜでしょうか?


その言葉だけは、言えなかったのです。

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