二択(君だけ)
私と妻との出会いは…


もう何年も、昔です。


初恋に近いでしょう。


一目惚れってあるんですね。

中学生の時、


入学式で出会いました。


人混みの向こうでも、輝いている彼女に。



あの時、こう思いましたよ。


灯台ってあるじゃないですか?

何があっても、私はそこにたどり着きたいと思いました。


だけど、彼女は…


秀才でした。


頭がいいですよ。


その時、思ったのは、

彼女とできるだけ長くいたいと。

中学だけでなく、高校も一緒にいたいと。


あの頃は、付き合いたいとかは思わなかったです。

私はそんなに、顔もよくないし…。

だから、遠くても、

同じ学校にだけでもいたかった。


お、おかしいでしょ?


彼女がどこの高校に行くのか…わからないのに。



馬鹿だった僕は、その日から勉強をしました。


彼女と離れたくないから…。


話すことは、ほとんどなかった。

一年、二年は、

同じクラスになることはなかった。


だけど、

三年の時、


同じクラスになれたんですよ。

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