記憶の破片
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「そうか、沙江ちゃんは綾さんだったのか」
大和さんは日本酒を飲みながらそう呟いた。
「あぁ」
隼人さんも日本酒を飲んでいる。
深雪さんは珠子ちゃんと沙江とお喋りをしている。
「それで総司を捜してるのか」
そう、大和さんは新選組局長である近藤勇さんの生まれ変わり。
偶然か必然か、この2人は大学のときから一緒らしい。
「はい。絶対に見つけるって張り切ってますよ」
空になった2つのお猪口に日本酒を注ぎながらそう言うと大和さんはふっと笑んだ。
「…そうだな、記憶が残っていなくてもいいから、この場所に総司がいたら…」
「大和…」
「総司の最期を看取ってやれなかったことがずっと心残りだったんだ。…ずっと謝りたかった」
大和さんは物心ついたときには、近藤勇としての記憶があったらしい。
だから、大学で隼人さんと会ったときに、コイツとは絶対親友になれると確信していた、って随分前に私にだけ話してくれた。
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「そうか、沙江ちゃんは綾さんだったのか」
大和さんは日本酒を飲みながらそう呟いた。
「あぁ」
隼人さんも日本酒を飲んでいる。
深雪さんは珠子ちゃんと沙江とお喋りをしている。
「それで総司を捜してるのか」
そう、大和さんは新選組局長である近藤勇さんの生まれ変わり。
偶然か必然か、この2人は大学のときから一緒らしい。
「はい。絶対に見つけるって張り切ってますよ」
空になった2つのお猪口に日本酒を注ぎながらそう言うと大和さんはふっと笑んだ。
「…そうだな、記憶が残っていなくてもいいから、この場所に総司がいたら…」
「大和…」
「総司の最期を看取ってやれなかったことがずっと心残りだったんだ。…ずっと謝りたかった」
大和さんは物心ついたときには、近藤勇としての記憶があったらしい。
だから、大学で隼人さんと会ったときに、コイツとは絶対親友になれると確信していた、って随分前に私にだけ話してくれた。
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