君へのラブソング
明後日の日曜日。世間でいう大安。あたしと陸は入籍する、はずだったけど…それは赤ちゃんがいたからで。きっと、白紙に戻るだろう。
そう考えながら湯舟に浸かる。
「…結婚、出来るかな。」
もう赤ちゃんのないお腹をさする。
こんな狭い場所にずっと閉じ込められてたなんて…苦しかったよね?
「本当にごめんね…でも、あたしを選んでくれてありがとう。」
早いうちに、辛いけど死産届けを出して、火葬してあげよう。
これが、あたしの最初で最後の、彼女の親としての務め。
そう決めたあたしは、ゆっくり湯舟から出て、着替えを済ませてから寝室に向かう。