Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜




荷物、持った


玄関開けて、空を見上げると
少し雲の混じった、水色の空


なんか少し
雨降りそうな感じだけど
空気はかなり、蒸し暑い




「―――… というか
なんでお母さんもさ〜
一緒に車、乗り込んでんの?!」


「え〜?決まってんじゃない
東京までドライブよドライブ!」


「えええ?!空港まで来んの?!」


「だって〜…ユウはユウで〜
新潟のヒロくんとこ行っちゃったし〜
お母さんだって寂しいもの〜


ユリちゃんや
ご両親にもご挨拶したいし〜

それに空港まで
マキちゃんのアニキも来るんでしょ?!」


「… 来るけどさ〜〜…」


「前にウチの茄子の漬け物
また食べたいって言ってらしたから〜」


「………」


「じゃあ行こうか
二人ともシートベルトしなさい」


「は〜いっ!出発進行っっっ!!」


「… お母さん
旅行いくの私なんだけど…」




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