Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
ホッとして ―――
「おま… なんて顔して…
何やってんのこんなとこで!
真木たちは?!」
なんか、泣きそうなキモチになったけど
ガマンした
「は、はぐれちゃって
そ…それでケータイ…!!
武藤こそ、井上さんたちは?!」
「――― 葉山かなと思って
先に駅、向かってる」
武藤もビショビショ
ジーンズのポケットから
携帯出して、村田さんと
あともう一回、どこかにかけた
「あ!俺〜!久しぶり〜!
今さ 葉山と一緒なんだ
うん、はぐれたとか言ってて
うん、変わる
――― ほら!」
「… あ、ありがとう!!」
『ユカ?!』
「マキちゃん!!」
『武藤と ―――
今一緒なの?平気?』
「う、うん!」
「葉山、ケータイ貸して
――― っつ〜事で、一緒なんだけど
うん!駅前
東口まで行ったら、またかけるわ
んじゃね〜バイバ〜イ
葉山、おけ?」
「う、うん!!」
大きく息はいて
携帯、切った…