Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
路肩のパーキングに、バイクを停めて
センター街を抜けながら、駅前まで歩く
「なんか…
あんまり、楽しそうじゃないな 葉山」
「――― え…っ?!なんで?!」
… なんでそんな事いうんだろう
そう思って驚いて ―――
笑い声の響く交差点
立ち止まって、武藤の顔を見あげた
「ずーっと
下向いて、歩いてるからさ」
「そ…そんな事ないよ?!
…これから頑張らなきゃって
すっごい思ってるし!」
「緊張?」
「か…かも!!
なんか、かなり本格的だし!
前と違って、知り合いとか…
全然…関係なくやるしさ…」
「さっきの
駐車場で見た人達も出演者だよな」
「あ…うんうん!
腕章つけてたもんね!」
「――― お!!
”LostLove”のPV!」