Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
「では!キモチを切り換えて
今日、ストロベリーピンクが
ここに集まったのは!満を持して…
『ライヴをやろう』と思うの!」
「うキャーーー!!!!!」
「え、え?!どこに出るの?!」
「そりゃあまだ決まってない!!」
「うあぁあああ゙」
「ま、それはそっか〜」
「どっちにしろ
オーディション受けるタイプ
ちょっとステップアップと言うか
ヴォーカル、入れたいの」
『――― ヴォーカル?!』
「うん
ほら、今まではうちら
… 逃げて来たとこあるでしょ?
でも、高校も卒業した ―――
今は忙しいけど、皆落ち着けば
アニキに大学の頃の話聞いたけど
それなりに、自由利くと思うし…
――― ヴォーカルはね
目星はついてるの!!」
「え…誰?!」
「だれだれ?!」
「前に少し話した
学校見学で会った子なんだけど
うちの学校って
音楽の専門でしょ?
皆、色々な目的で来てるけど
やっぱり私達と年近い子は
バンドやりたい人とかが多いのね
で、学校内でも
バンド組んだりするのよ」
「マキ…!!私達を捨てる気?!」
「…え。シノ?」
「いやあああ〜っっ!!」
「マキちゃん捨てないでえええ!!」
「ユ…ユリ、ユカ、違うって!
えと…ど、どこまで話したかな…
ヴォーカル科の子と
授業で組んだんだけど
その子とまた、偶然再会してね
うちらのバンドの事詳しく話したら
興味、持ってくれたのよ」
『――― おおお〜〜〜!!?!』