Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
アズさんは、すぐに見つかった
たくさんの模擬店
パンフレット売りのメイドさん
人がごった返した門のとこ
大きなアーチの下
彼女はケータイで
夕日の中、校舎を撮ってた
「―――… ”あず”っ!!」
「はぃいっ?!!!」
―――… そんな顔しないでよ
追って来ることなんか
予想もしてなかったみたいに
そんなに 驚かないでよ…
どうしたらいいのかな
こういう時、なんて言ったらいい…?
”ごめんなさい”?
”ありがとう”?
全部だけど、全然違う気がする
どうしたらいいの?
早く しないと ――――
「ユカ!!」
「あっ!葉山さん!
… いたいたあ〜〜っ!!」
その時、チャイムと
お腹が鳴って ――――
「ぁあず…っ!!」
「はい!!」