クローバークロニクル
私、ただの夢を見てただけなのかな…


ただ、長い夢を…


ここにはクローバーなんていう病気もなくて、平和ボケした若者がニートになったり、犯罪を犯していたり…


命の危機なんて感じず、クラスで休む子がいれば当然のように『風邪』だと思い込む…


いじめの理由はつまらない理由ばかり…


つまらないから犯罪を犯している…


あの世界は、私の妄想だったのかな…





「環!」


「あ、嵐山君…」


「おはよ!何で朝のメール、返事くれなかったの?」


あ!!…わ、忘れてた


「ご、ごめん…、今日ちょっと…」


「いいよ、忙しかったんだ?」


「まあ…」


ちょうどその時予鈴がなり、「じゃ、後で!」と笑顔で隣の教室に嵐山君が入っていく…




あんなに大好きだったのに…


あんなに夢中だったのに、何で返事を忘れちゃったんだろう…


「環?先生来るよ?」


「…海里、ごめん、私、ちょっと…」


思わず駆け出してしまった


頭がうまく機能しなくて…、こんな状態なら授業なんて受けられないよ!!






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