クローバークロニクル
『ピンポンパンピーン…


1年3組 五嶋環さん、1年3組 五嶋環さん、至急担任まで〜』





突然の校内放送にビックリして顔を上げた


私?





しぶしぶ立ち上がって、職員室まで階段を降りる


サボってたのが、バレちゃったのかな…


ウンザリ気分で職員室まで着くと、担任が私の顔をじっと見た


「五嶋、失恋か?」


「え?」


「顔色、悪いぞ…」


「…まあ、そんな感じです」


「人生には辛いこともあるからな…」


体育教師の担任は、私の頭にポンと手を置くから、思わず涙腺が緩んだ


「で、お前、何したの?」


「え?」


ビックリして顔をあげると、怪訝そうな先生と視界がぶつかった


「先生が呼んだんじゃないんですか?」


「いや、校長だよ!」


えぇ?!


驚きながらも校長室に連れていかれ、思わず唾は飲み込むわ足は震えるわ…


緊張しまくってしまう


「ああ、五嶋さん?」


おじいちゃんの校長先生が優しく声をかける


そして


「あなたに、お客様だよ…」




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