クローバークロニクル
校長先生は黒い革張りのソファに座る、一人のスーツの男の人に視線を促した


「初めまして、五嶋環さん。私は外務省の川端です…」


が、が、が


外務省??!!


「お、お前!何やったんだ!」


「な、何もしてません!!」


担任と小声でやりあってると、校長先生が近づいてくる


「先生、我々は席を外しましょう…」


「えぇ!?」


興味津々だった担任は校長先生と外に出る羽目になって、顔が変になっていた


って、こんな人と二人っきりにしないでよ〜!!


「あの〜、私、何かしましたか?」


「いえ、とある方が貴方に会いたいと言うので、迎えに来たのです…」


「え?私に??」


一体誰が??外務省を召し使いのように扱うなんて…


「ど、どんな用件で…?」


思わず声が震えた


「その方からは何も言われていませんが、ただ一言伝えて欲しいと言われています」


「私に?」


「はい





『おかえりなさい』と…」












私は思わず固まって、川端さんの顔を見つめた













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