クローバークロニクル
「ソレナノニ、ソノ歪ミヲ他人ノアナタタチニ矯正サセヨウトシテイル…
本当ニ私ハ罪深イ…
ゴメンナサイ…」


私の手を握り、大粒の涙を溢す


「そ、そんな…、泣かないでください…
貴女がしてるわけでは無いんですから…」


「イイエ、私ノセイナノデス。私ノセイデアナタニ悲シミガ訪レ、アナタニ大キナ使命ガ与エラレテシマッタ…」


「そんな…」


予知したってだけで…


「環、コノ預言ヲ忘レナイデクダサイ…
私ニトッテ最期ノ預言デス…」


「え?もう見えないんですか?」




ヒンティさんは、大きく首を振った



「イイエ…、モウジキ私ノ寿命ハ尽キ果テマス…
アナタノ最後ヲ見届ケラレナクテ、トッテモ悔シイ…」


「え…貴女もクローバー…なんですか?」


「環、アナタニハ信ジラレナイデショウ…
世ノ中ニハ大金ヲハタイテ、自然ニ背コウトスル人間ガイルノデスヨ…
私ノ力ガピークノ時ニ、時ヲ止メテシマウ方法ガアルノデス…
デモモウ限界ナノデス、環。歳ニハ勝テナイ…」





私はその言葉で、やっと彼女が「クィーン」と呼ばれている意味が理解できた!




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