クローバークロニクル
電気をつけて、ベットに横になったとき突然窓から音がした


私が飛び起きてカーテンを開けると、また海里が呼んでいる


「何?」


サッシを開けると、海里は長い棒をしまいながら「記憶、戻った?」と聞いてきた


「戻ってない!そんなにすぐ戻るもんじゃないでしょ?」


「ふーん、あ、ほら。」


突然海里の手から缶ジュースが出てきた


「お前の部屋、入っていい?」


「え?」


「よくやってんじゃん…」


…………その言葉には弱いな…


「まあ、うん」


そう答えると、海里は身軽に窓を飛び越え、屋根を歩いて私の部屋に来る


「あれ?片付けた?」


あ、やっぱりよく来てるんだ…


「うん、さっき」


「珍しい…はい」


缶を手渡され、海里は普通にベットに座った


「で、お前、何したの?」


「…わからない」


パラレルワールドの話は、何となく海里は信じなさそうな雰囲気がして、正直に言えそうもない…


「頭、ぶつけたかなんかしたのかも…」


「覚えてねーの?」


「何を?」



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