好機逸すべからず!!
「お邪魔します。」

緊張の面持ちで足を進める大村。

大村に話があると言われたのを良いことに、俺は大村を自分のマンションへ連れ込んだ。
それは何か企みがあるとか、そういうわけではなくて、ただ居酒屋などの店で過ごすのに抵抗があったからだった。

ザワザワと煩い所で話をするのは落ち着かない、かといって静か過ぎる店でも緊張する。

ここは俺にとっては落ち着ける場所なわけなのだが、大村にしてみればいい迷惑なのかもしれない。
ということは、気付かないふりをした。

今の俺にその事を気にかける余裕など全く無かったから…。



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