―不可能な共存―
ユウリは乱暴に用紙を受け取り、それをあたしの目の前にかざした。



「何?」


「あんた、ウザいよ」



ユウリはイヤな笑みを浮かべると、そのままの表情でリズムの用紙をあたしの顔の真ん前でビリビリと破った。



「こんな事やってられっかよ」



破った紙をクシャクシャに丸め、あたしの顔に投げつけ、そのまま出て行ったユウリはすでにこの教室内の生徒全員の注目の的となっている。



あたしは、うつむいたまま体を震わせた。



心臓もパンクしそうなくらいにドキドキしている。



もちろん、泣いているのではなく怒りのせい。
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