―不可能な共存―
「朝倉先生でも苦手な事あるんですね」



アラタもあたしと同じ様な思い込みをしていたらしい。



そういえば、こいつと同じ事を考えている事が異常に多い。



なんかやだ。



「いっぱいありますよ。料理も裁縫も苦手です。携帯電話だってろくに使えないんですよ」



「へぇ、意外だ」



あたしとアラタは声をそろえて言った。



あたしたちのそんな様子を見て、マキは声を出して笑った。



「本当に仲いいですよね」



笑いすぎて目尻にたまっている涙を指でふきながらマキは言った。



「そんな事ないですから」



またハモってしまった。



マキはさらに笑った。
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