―不可能な共存―
南條の自宅。



マンション自体はいい物件なんだろうけど、もうなんと言うか、台無しだ。



カップラーメンのカップやビールの空き缶が転がっていたり、使った食器がそのままシンクに置いてあったり、脱いだ服が散らばっていたりでもう大惨事である。



「片づけろよ」



少女は周りを見回しながら言った。



「お前がやれよ」



自分で片づける気はこれっぽっちもないようだ。



しばらくすると、南條が大きめのマグカップを2つもって少女の隣に腰をおろした。



「飲め」



そのうちの1つを少女に差し出すと、南條は少女に優しい笑顔を向けた。



「何があったんだ?」
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