―不可能な共存―
「なんてくだらない事、俺は言わねえよ。


生徒の行いや態度が普段どんなに悪くても、信じ続けるのが教師の役目だと思うんだけどなぁ。


なんで他の教師はそれがわかんねぇんだろうな」



少女はホッとしたようだ。



やはり南條は他の教師とは違う。



少女はほんのわずかに微笑むと、またカップを手に取った。



「でもさ、教師なんてそんなもんなんじゃねぇの?お前が変なんだよ」


「ガキにそんな風に思われてんなら教師なんて意味ねぇな。


でもな、お前らも変わってくんなきゃ俺らも変われねぇよ。


最初から諦めたような目で見てるから、教師もお前らの事信じられなくなってんじゃねぇかな」



南條は悲しい目で少女を見た。
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