キスに恋して…最終章
「俺の親友が、二人が仲良く食事してるトコ、見てるんですよ。相談し合ってるっていう誤魔化しは、俺には通用しませんよ!二人が付き合ってんなら付き合ってるってはっきり言えばいいのに、いつまでもネチネチまどろっこしい説明ばっかりで…俺、帰りますから!楓のこと頼みます」


俺は言うだけ言って立ち上がった


「ちょっと良平!待って…」


玄関に向かう俺を止めようと楓が俺の腕を掴む


「放せよ…」


相手が楓だと思うと強く怒鳴れない


「ごめんね良平…でも聞いて…まだ話があるの」


半泣き状態の楓が俺にすがりつく


今更何を話そうって言うんだ?


「俺の気持ちも考えてくれよ…」


悲しかった…


悲しみを誤魔化す為に、俺はこんな態度を取らなければならないのか?


また楓から離れなければならないのか?






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