キスに恋して…最終章
「え、ええ…」


覚えてるけど…


名前とかわかんない


「今日、友達と3人で来たんですよ。たまたま観覧車に目をやったら先輩がいたんで、驚きました!あっ…デートですか?」


男性は勢い良く喋りながら、良平を見て目を丸くした


「あ…坂口先輩?あ…す、すみません…あの…僕…ずっと楓先輩に…憧れてて…高校ん時に告白したんですが…フラれちゃって…」


たくさんのカップルが並ぶ列で、良平を見て怯えたのか、いきなり変なことを言い出す男性を、私はどうすることも出来ず、アタフタしながら、恥ずかしい気持ちでいっぱいだった


「だから何?」


良平の低いドスのきいた声




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