キスに恋して…最終章
放課後、直哉は明らかに機嫌悪そうな顔でやって来た


「楓!帰るぞ〜」


亜矢が心配そうに見る


「大丈夫!じゃあね亜矢」


私は亜矢に軽くウインクして廊下にいる直哉の元へ


とりあえず何も言わずに直哉の後ろを歩く


無言のまま校門を出た


この沈黙を破ったのは


「直哉先輩!」


校門で直哉を待っていた後輩らしき女の子二人


「あ、あの…」


直哉は私を見ようともしない


女の子は直哉の前に来て、震える手でチョコレートを差し出した





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