キスに恋して…最終章
先生がチョコレートを受け取る


私はその時、先生の持っているたくさんの紙袋を見て、本当にモテてるんだというのがわかった


「あ、先生…」


「何だ?」


先生が振り返る


どうして引き止めちゃったんだろう


チョコレート、今渡せないのに


「凄いですね!チョコレート」


「あ、ああ…欲しい奴からは貰えないんだけどな〜」


そう言うと先生は小児科の方へ行ってしまった


先生、私がいつまでも先生の気持ちに気付いてないとでも思ってるの?


ズルイよ…


私の気持ち知ってるくせに


良平と付き合ってるの、知ってるくせに


「森下さん!」


「ハイ」


ちょっと変な気持ちのまま仕事についた





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