全てがキミだった


わたしが必死に駆け抜ける先には、必ず光があるものだと思っていた。


きちんとゴールが用意されているのだ、と……


だけど、今のわたしには、必死に駆ける道すら用意されていなかった。


光どころか、暗闇ばかりで――…


ゴールがないのなら、これ以上走るのはやめてしまおう。


公平への、このどうしようもないくらいの『好き』を封印してしまおう。


また、ただの『憧れ』に戻せばいい。


1%なんて、わたしにはないのだから――。




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