全てがキミだった
“一月にある同窓会、参加します。
池内”
――送信。
「ちょっとお母さん落ち着いてよ。
たかが彼氏を連れてくるくらいで、そんな興奮しないでよ」
「だって、綾の彼氏よ。
この先、綾が男の人を連れ来るなんてことはないと思うし、貴重な体験じゃない」
はいはい。
わたしは、呆れながら窓から空を見上げた。
小さな飛行機が、お尻から白い線を出してゆっくり飛んでいる。
――同窓会
楽しみだな。
公平も誘ってみよう。
そして、一緒にタイムカプセルを開けるんだ。
きっと懐かしいんだろうな。
【全てがキミだった】
―ENDー