感方恋薬-知られざる月の館-
「ちょ、ちょっと待った幸、まだ、心の準備というか、安全性の確認というか」


「大丈夫ですよ。そこの籠の中のネズミ(ハムスター)で実験しましたが、5分位、失神する程度で済みますから」


げ…


「やっ!やめ、やめろ」


あたしは必死で幸の行動を阻止しようと手足をじたばたさせるが、幸はそんな事には一向に動じる事も無く、あたしを抑え込んでケーブルを頭のあちこちに、ぺたぺたとテープで張り付けていく。


「はい、痛くないですからね。痛いと思う前に失神しますから大丈夫ですよ」


ど、どこが大丈夫なんだ幸!
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