感方恋薬-知られざる月の館-
掟と言うか運命と言うか、とにかく自分で自分の運勢を占うと、ろくな目に合わない事が過去の事例から証明されているらしい。


しかし、あたしは、ちょっと魔が差してしまった。


しまいかけたカードを再び取り出すと、自分の運勢について祈りながら、カードをシャフルしてカードを順に並べた。


その様子をあたしの肩越しから、則子が覗き込む。


「お、禁断の占いだね」


則子のにやにや笑いは、益々パワーアップしている様に感じられた。
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