感方恋薬-知られざる月の館-
と、思った瞬間、あたしの意識は暗転して、再び目を開いた時には、何時もの月の館の前に、ぼおっと立ち尽くしていた。
「おや、これは貴子さん」
…あぁ、若様だ
「何やってるんですか?」
あたしは、じょうろを持って、庭の花に水をやる若様の優雅な仕草に、思わず見とれてしまった。
う~ん、いい男は何をやらせても絵になる物よのぉ。
などと、中年のオヤジみたいな事を思いながらあたしは若様の方に向かって歩き出した。
「若様、花、好きなんですか」
あたしの問い掛けに若様は、一時水を撒くのを中断してにっこりとほほ笑む。
「はい、花は好きです。なんと言っても、見る者の心を癒してくれますから」
うぅ、あたしも若様に水を堪えて貰う一輪の花になりたい…
「おや、これは貴子さん」
…あぁ、若様だ
「何やってるんですか?」
あたしは、じょうろを持って、庭の花に水をやる若様の優雅な仕草に、思わず見とれてしまった。
う~ん、いい男は何をやらせても絵になる物よのぉ。
などと、中年のオヤジみたいな事を思いながらあたしは若様の方に向かって歩き出した。
「若様、花、好きなんですか」
あたしの問い掛けに若様は、一時水を撒くのを中断してにっこりとほほ笑む。
「はい、花は好きです。なんと言っても、見る者の心を癒してくれますから」
うぅ、あたしも若様に水を堪えて貰う一輪の花になりたい…