感方恋薬-知られざる月の館-
どうだ、うりゃって…あのな、幸、そうじゃなくてさぁ…


うん、いやいいのかな?要は危なく無けりゃ良いんだから…あれ?なんか変だな?


あたしはひとしきり混乱してから、やっぱりそれは違う事に気が付いて幸の頭を丸めたノートでパカンと殴ってみたりした。

         ★

「た~だいま~」

酷く疲れた、あたしは死にそうになりながら玄関のドアを開いた。


おかさんの「おかえりなさい」って言う声を背に受けながら自分の部屋にずるずると入り込み、ベッドにそのままばたっと倒れ込んだ。
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