感方恋薬-知られざる月の館-
生徒会長は、幸に勧められた席に、どっかりと陣取ると脚を組み机に頬杖をつきながら目を細めてあたし達の行動を、じっと見詰めて居る(生徒会長は、ど近眼…)


「では、はじめましょう」


あたしの額にケーブルを張り付け終えた幸が高らかに宣言する。


同時に幽霊探知機のスイッチが入れられ、あたしの意識は何時もの様に暗転しかける。


だが、しかし


意識が暗転しようとした瞬間、あたし達の前に、若様が現れた。


『ああ、わかさまだぁ』


と、思った瞬間、若様は、すいっと、生徒会長に近づいた。


そして私達の監視の中、有ろう事か彼女に、熱い口づけをしたのである。
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