感方恋薬-知られざる月の館-
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あたしは、昨日作成したラブレターを携えて、学校に向かった。
「やぁ、おはようございます」
幸が珍しくあたしより先に学校の玄関に立っていた。雨でも降らなけりゃ良いのだが。
「貴子さん、守備は如何ですか?」
幸の言葉にあたしは不敵に微笑むと鞄をごそごそと引っ掻き回して昨日書いた渾身のラブレターを、じゃんと翳して見せた。
幸はそれを眩しそうに眺め、その後涙を流さんが位に感動した様子であたしに握手を求めてきた。
そして玄関の真ん中で二人、硬い握手を交わしながら、あたしはちょっとした罪悪感に苛まれた。
あたしは、昨日作成したラブレターを携えて、学校に向かった。
「やぁ、おはようございます」
幸が珍しくあたしより先に学校の玄関に立っていた。雨でも降らなけりゃ良いのだが。
「貴子さん、守備は如何ですか?」
幸の言葉にあたしは不敵に微笑むと鞄をごそごそと引っ掻き回して昨日書いた渾身のラブレターを、じゃんと翳して見せた。
幸はそれを眩しそうに眺め、その後涙を流さんが位に感動した様子であたしに握手を求めてきた。
そして玄関の真ん中で二人、硬い握手を交わしながら、あたしはちょっとした罪悪感に苛まれた。