感方恋薬-知られざる月の館-
ACT5 そんでもってね
1) 宗一郎攻略の傾向
あたしの背後を取るとは大した腕前じゃぁないか。
などと思いつつ、あたしは宗一郎の顔をゆっくりと見上げた。
「すみません、お待たせしました?ちょっと生徒会の仕事が有ったものですから」
宗一郎はあたしに向かって、にっこりとほほ笑むと済まなそうに、ぽりぽりと後頭部なんか掻いてみたりして居る。
ちらりと見せる八重歯がきらりとかがやいたりなんかして――
「いいえ、あたしも、今来た処ですから」
両手を組んで、きらきらおめめ…て、おいおい自分、しっかりしろ。
相手のペースに巻き込まれたら終わりだぞ。
これはあくまで、科学部の為の御芝居、演技でなけりゃぁならないんだぞ。
と、分かっちゃぁ居るんだが…
などと思いつつ、あたしは宗一郎の顔をゆっくりと見上げた。
「すみません、お待たせしました?ちょっと生徒会の仕事が有ったものですから」
宗一郎はあたしに向かって、にっこりとほほ笑むと済まなそうに、ぽりぽりと後頭部なんか掻いてみたりして居る。
ちらりと見せる八重歯がきらりとかがやいたりなんかして――
「いいえ、あたしも、今来た処ですから」
両手を組んで、きらきらおめめ…て、おいおい自分、しっかりしろ。
相手のペースに巻き込まれたら終わりだぞ。
これはあくまで、科学部の為の御芝居、演技でなけりゃぁならないんだぞ。
と、分かっちゃぁ居るんだが…