感方恋薬-知られざる月の館-
「どうやって?」
素朴な疑問である。
「なーに、わしが言う通りにすればよい。なに万事うまく行く。わしを信じろ」
「…し、信じられない」
あたしは、ジト眼で爺をじーっと睨み続けた。
★
その夜、ベッドにぺたりと座り込みあたしは再び考え込んだ。
爺が言うには、宗一郎(実際には取り憑いてる若様)を封じ込めるには実態を持った者がしかるべきタイミングで呪文を唱える事で解放できるんだそうだ。
で、問題なのが、そのしかるべきタイミングってぇ奴だ。爺曰く…
――キスする直前に呪文を唱えるのじゃ。
素朴な疑問である。
「なーに、わしが言う通りにすればよい。なに万事うまく行く。わしを信じろ」
「…し、信じられない」
あたしは、ジト眼で爺をじーっと睨み続けた。
★
その夜、ベッドにぺたりと座り込みあたしは再び考え込んだ。
爺が言うには、宗一郎(実際には取り憑いてる若様)を封じ込めるには実態を持った者がしかるべきタイミングで呪文を唱える事で解放できるんだそうだ。
で、問題なのが、そのしかるべきタイミングってぇ奴だ。爺曰く…
――キスする直前に呪文を唱えるのじゃ。