感方恋薬-知られざる月の館-
3) 若様とわたし…
あたしは反射的に、そいつを奪い取ると、力の限り床に叩きつけた。
その衝撃で、そいつは、バラバラに壊れ、完全に使用不能の状態になった。
しかし、幸はポケットの中を、ごそごそと探ると、同じものを取り出してあたしに向かって差し出した。
「貴子さん、安心して下さい、もう一個有ります」
あたしはへなへなと崩れ落ちた。
ここ最近このパターンだ。
幸はあたしの思考を読む様になっていた。
その衝撃で、そいつは、バラバラに壊れ、完全に使用不能の状態になった。
しかし、幸はポケットの中を、ごそごそと探ると、同じものを取り出してあたしに向かって差し出した。
「貴子さん、安心して下さい、もう一個有ります」
あたしはへなへなと崩れ落ちた。
ここ最近このパターンだ。
幸はあたしの思考を読む様になっていた。