感方恋薬-知られざる月の館-
「なに、秘密を作ろうとしてるんだ、え~い言え、言わないか!」
と、爺の着物の襟を、思っきり掴み上げて怒涛の寄りを見せた。
「こ、これ、貴子、年寄りに何をするんじゃ」
「都合の良い時だけ年寄りに成るんじゃない」
「都合が良かろうがが悪かろうが、わしは何時でも年寄りじゃ!」
爺の懇願は自動的に却下された。
あたしは容赦する事無く爺の襟首を、ぐいぐいと締め付ける。
「え~い、言え、言わないか―――」
★
ぱかん…という感じで目が覚めた。あたしの目の前には、見なれた天井の模様が、ぼんやりと映った。
と、爺の着物の襟を、思っきり掴み上げて怒涛の寄りを見せた。
「こ、これ、貴子、年寄りに何をするんじゃ」
「都合の良い時だけ年寄りに成るんじゃない」
「都合が良かろうがが悪かろうが、わしは何時でも年寄りじゃ!」
爺の懇願は自動的に却下された。
あたしは容赦する事無く爺の襟首を、ぐいぐいと締め付ける。
「え~い、言え、言わないか―――」
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ぱかん…という感じで目が覚めた。あたしの目の前には、見なれた天井の模様が、ぼんやりと映った。