夏色の恋【完】
北斗の行動はいつも突然で、私の心を揺らす。



北斗が何故あんなことをしたのかわからないけど、今はただ楽しい時間を一緒に過ごしたいと思った。




『理解できねぇ』と言っていた北斗に、一生懸命自分のことを話す私。


そうとも知らずそれを聞きながら


「何、言ってんの?」


と笑う北斗。



笑われてムキになって話し続ける私。



そんな私を見て、


「ホントおもしれぇ」


と笑う北斗。



私の目の前で、北斗が優しく笑っている。



あと1週間、この笑顔を見ていようと思った。


このかわいい笑顔の北斗を……。



そして私は長谷川さんの元へ戻る。



だからこれ以上は北斗を好きにならない……。



そう心に決めた。
< 109 / 134 >

この作品をシェア

pagetop