夏色の恋【完】
朝から夜まで北斗と過ごした。


ずっと北斗と一緒だった。



そんな日々が続いて私が帰る前の日、長谷川さんから電話があった。



『里緒菜?明日帰って来るんだよね?』

「うん…。あ…、この間はごめんなさい…。麻衣の弟が間違って電話に出たみたいで…」


私は北斗が電話に出た時のことをそう謝った。


『あぁ…、そうだったんだ?男の子が出て、ちょっとビックリしたよ』


長谷川さんは優しい声でそう言うと笑った。


「明日、夜に帰るね…」

『あぁ…。俺も9時頃には行けると思うから…。夜ご飯は一緒に食べれそうにないけど…』


申し訳なさそうに言う長谷川さんに、


「うん…。大丈夫」


気にしないで…、と言って電話を切った。
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