夏色の恋【完】
夕方になって麻衣から、


『夜ご飯、みんなでお鍋しましょうよ』


とメールがきたので、


『今から帰るね』


と返信した。




帰り道も私達は手を繋いで歩いた。



「私、北斗のこと好きだよ?」


歩きながら軽くそう言うと、


「あ?知ってるけど?」

と返ってきた。



そんな北斗がかわいくて私は笑った。




麻衣の家に帰って、4人ですき焼きを食べた。



ここで過ごす最後の時間。


昼間に買ったカメラで写真をいっぱい撮った。



相変わらず北斗は前を向いてくれなかったけど、写真を撮ることに文句を言わなくなっていた。
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