夏色の恋【完】
「あ!おはようッス」

「おはよ」


食卓にいる私に気づいた海くんが微笑んで、私の前に座った。




「里緒菜さんってキレイッスよね……」


座るなり、私の顔をじっと見つめる海くん。


「何歳なんスか?」

「21歳」

「へぇ……。ってことは、オレの5つ上ッスね」

「海くん、16歳なんだ?」

「はい。高1ッス」


ニコニコ話す海くんの言葉を聞いて、昭和の仲間なんてしてても、ちゃんと高校行くんだ…、なんて妙に感心した。


「あれ?おでこ……」


海くんが私の顔を見て何か言いかけた時、リビングのドアが開いて北斗が入って来た。


そして、ダルそうに歩きながらこっちに来ると、海くんの隣に座った。


「おぅ、北斗…。あれ……?」
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