夏色の恋【完】
麻衣が出掛けてから、私はこの大きな家に1人だった。


北斗と海くんは昼頃出て行ったきり戻って来ていない。




リビングのソファーに座って、ボーっとテレビを見ていた。


ふと少し寂しくなって、やっぱりいつもと一緒だな、なんて思った。



長谷川さんが部屋に来ない日は、いつもこうして1人でテレビを見ている。


特に何が見たいなんてないけれど、静かな部屋が嫌で、テレビをつけっぱなしにしている。



ホント、私って何してんだろ?なんて考えながらため息をついた時、


「何浸ってんの?」


と、声がした。
< 27 / 134 >

この作品をシェア

pagetop