夏色の恋【完】
驚いて振り向くと、リビングの入り口に北斗が立っていた。


「な、何してんの!?」


北斗がいることにさらに驚いてそう言う私に、


「さっきから呼んでんのに返事しねぇもんな」


と、呆れたような顔をした。


「なんか用?」

「飯、行こうぜ」

「はぁ!?なんであんたと…」


何を言い出すのかと、私も呆れて言った。


「麻衣ちゃんに頼まれたから……」


北斗はダルそうに言いながら、私に「早く来いよ」と命令して、玄関のほうに歩いて行った。


なんでこんなガキに…と、少し腹が立ったけど麻衣の心配そうな顔が頭に浮かんで、素直に従うことにした。
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