夏色の恋【完】
「愛」
私は本名を北斗に言った。
何故言ったのかわからない。
なんて答えるか、考えるのも面倒だったのかもしれない。
「ふーん……」
北斗は、聞いておきながら興味なさそうに呟いた。
「でも…」
“里緒菜”って呼んでくれたらいいから、と私が言う前に、
「里緒菜さぁ……」
と、北斗が私の名前を口にした。
そして、
「オレも“あんた”じゃなくて“北斗”なんだけど?」
そう言って北斗は笑った。
私は本名を北斗に言った。
何故言ったのかわからない。
なんて答えるか、考えるのも面倒だったのかもしれない。
「ふーん……」
北斗は、聞いておきながら興味なさそうに呟いた。
「でも…」
“里緒菜”って呼んでくれたらいいから、と私が言う前に、
「里緒菜さぁ……」
と、北斗が私の名前を口にした。
そして、
「オレも“あんた”じゃなくて“北斗”なんだけど?」
そう言って北斗は笑った。