夏色の恋【完】
何度か来たことのある街。


懐かしさなんて感じないけど、見たことのある風景。


「やっぱ暑いですね。…てか、里緒菜さん荷物多すぎ」


私のカバンを1つ持ってくれている麻衣が楽しそうに笑う。


「だからタク乗ろうって言ったのに…」

「ダメダメ!近いのにタクシーなんて贅沢過ぎますよ!」


そう言って麻衣はまた笑った。
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