夏色の恋【完】
レストランを出てから少し歩いたけど外は暑くて、たまたま見つけたゲームセンターに入った。



「ゲームセンターなんて何年ぶりだろ…」


はしゃいでキョロキョロ見回す私を見て、


「ホントおもしれぇな」


と、北斗が笑って言った。



一緒に、車を運転するレースの対戦ゲームをしたけど負けた。


「なんでぇ!?私、免許あるのに…」

「免許関係ねぇだろ」



悔しくて3回したけど惨敗だった。



それからシューティングゲームや、エアーホッケーなど色々してみたけど、北斗に勝てなかった。


「つまんない…」

「は!?なんだそれ。負けて悔しいだけだろ」


素直じゃない私に北斗は呆れた顔をする。



「あ!あれしよう」


突然指差して言う私の視線の先を見て、


「ぜってぇヤダ」


北斗は言った。


「いいじゃん!」

「よくねぇ」



嫌そうな顔をしている北斗の腕を、無理やり掴んだ。
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