夏色の恋【完】

似てる私達

麻衣の家に着く頃には、外は暗くなっていた。


帰り道は朝みたいに手を繋ぐことはなく、2人ただ並んで歩いた。



家に着くと北斗は中に入らず、そのままどこかへ行った。


「どこ行くの?」


って聞いたら、


「遊び」


とだけ北斗は答えた。


だから“遊び”って何よ?と思ったけど、深く考えないようにして、私は家の中に入った。



リビングのドアを開けると、麻衣が1人ソファに座ってテレビを見ていた。


「あ、お帰りなさい」

「今日は休み?」

「はい…。今日はちょっと……」


麻衣は少し寂しそうだった。


もしかしたら、両親がもう少しゆっくりできるかも…、と思って休んだのかもしれない。
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