夏色の恋【完】
――ピンポーン



「里緒菜さん!ピザ来ましたよ!」

「早いね」

「結構近くなんですよ」
「な、何!?この量!」


ピザにチキンにサラダ…。


玄関に置かれた物は、今からパーティーでも始まるのかというくらいの量だった。



「あの…。1万5千円ですけど…」


呆然と立ち尽くしていると、ピザ屋さんに声を掛けられた。


「あぁ!はい」


そう言ってカードを出した私に、困った顔をするお兄さん。


「いや…。あの…、カードはちょっと…」


「そうなの?じゃあこれで…」


ピザ屋ってカード使えないんだ、とちょっとガッカリして、現金で支払いを済ませた。
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